こんにちは。カラベアです。
突然ですが、「オーラルフレイル」という言葉をご存知ですか?
カラベアは日本歯科技工士会という歯科技工士によって構成される社団法人の会員です。ちなみに歯科技工学校を卒業する時に入会したので、もうかれこれ7年くらいになるのかな?
この組織に入っていると年に1,2回くらい歯科技工のセミナーや勉強会の案内が来るので、会費の元を取るために参加しています。
それで今年の勉強会の中で「オーラルフレイル」の解説を聞いてきました。講義の大きなテーマは顎(あご)の機能でした。
この「オーラルフレイル」、日本語にすると「口腔機能の衰退」と訳せるのですが、健康な高齢者と、要介護者や病気の高齢者との中間の状態を、特に指して言います。
健康な高齢者が病気や要介護状態になるときに、口腔機能の軽い低下や食の偏りなどの兆候が見られるため、そのサインを早めに見つけようということで、近年「オーラルフレイル」が注目されているみたい。
オーラルフレイル(お口の衰え)のチェックリストが紹介されていたので、メモって帰ってきましたよ!
ささいな口の衰え6指標
- 自分の歯が20本未満
- 活舌の低下
- 噛む力が弱い
- 舌の力が弱い
- 「半年前と比べて堅いものが噛みにくくなった」と思う
- 「お茶や汁物でむせることがある」と思う
1個も当てはまらないという方は、健常者です。
1~2個の方は、オーラルフレイル予備軍。
3個以上当てはまる方は、残念ながらオーラルフレイルなんです。
普通にみんな6番当てはまりません・・・?
判定厳しいと思います😢
オーラルフレイルの人は死亡リスクが2.1倍増加するというので、お口の衰えというのはなかなか深刻な問題です。
しかし、オーラルフレイルの段階ではまだしっかりした対策で、健康な状態に戻ることができます。
フレイル予防に重要なのは3つの柱。
- 栄養
- 身体活動
- 社会参加
バランスの良い食事、適度な運動、精神面の充実。健康的な生活を送ること、かかりつけ歯科医を持ってささいな衰えを見逃さないことも重要なんです。
この中では、歯科技工士が支えているのは特に2の身体活動面になりますかね。よく噛める、よく発音できることなど口腔内の機能回復を追求して、入れ歯や被せ物作りに取り組んでいます。
歯がないのに、入れ歯や被せ物を入れないままにしていると、認知症になるリスクが2倍になります。
噛むことで脳が刺激され血流が良くなるので、一部の歯でしか噛めない(噛み合わせが悪い)というのは脳への刺激のバランスが悪く機能低下にもつながってしまうんですよ。
入れ歯や噛み合わせなどと聞くと、高齢者の話で若い人には関係ないように思う人もいるかもしれませんが、噛み合わせは身体能力に大きく関わるので若い人も意識してて損はありません。
ラグビー選手や格闘家なんかがマウスガードを使用するのを目にしますよね。歯を守るだけでなく、しっかり喰いしばれると握力や背筋力が向上します。
なのでスポーツ選手は噛み合わせにも注意している人が多いです。オリンピック選手なんかは、噛み合わせの治療をして姿勢やバランスの詳細なデータをとっていたり。
首の傾きや、肩の位置の左右差、足裏にかかる体重のかかり方など、ほんとに細かいことまで研究してパフォーマンス向上に努めているので凄いもんです。
お子さんがスポーツしている方は、噛み合わせを調べてもらうのもいいかもしれませんね!
ちなみにセミナーはこんな感じで、だいたい県外の著名な先生を呼んで講義を受ける形です。鹿児島の歯科技工士さんたちが勉強してます。
カラベアもこんな漢字だらけで嫌になるテキストを読みながら勉強しているのです(笑)
2019年、100歳を超える人は7万人だとか。1960年では100人だったのが約60年でこんなに増えました。人口推計でみると2050年のピーク時には50万人にのぼると予想されています。
その時は100歳超えというのは全然珍しくないという感じなのかも。お口の健康に気を配って、そんな時代を元気に生きていきたいものですね。カラベアも微力ながら入れ歯作りでサポートしていきたいと思います。
ということで今回は、お口と身体の関わりと「オーラルフレイル」についてお話ししました。またお口と健康に関わる歯科知識についても記事を更新していきますね。最後まで読んでいただきありがとうございました。
読者登録やブックマークしていただけるとカラベアがとっても喜びますので、よろしくお願いします。
コメント