皆さんは子どもの頃、乳歯が抜けたらどのようにしていましたか?
日本で昔から行われていた風習は、乳歯が抜けたら上の歯は縁の下へ投げ、下の歯は屋根の上に投げるというものですよね。
地域や各家庭によって細かい違いもあるかもしれませんが、上へ下へと乳歯を投げるのは続いて生えてくる永久歯が、正しい方向に生えてくるようにというおまじないとして広まったそうです。
そのとき「元気な歯になーれ」「ネズミの歯になーれ」などといった掛け声をかけるところもあるのだとか。
子どもの健康を願って、昔からこのようなおまじないが信じられてきたのですね。
皆さんの育った地域では、こんな不思議な乳歯のおまじないや風習がありませんでしたか?
こんにちは。カラベアです。
現在30代はじめのカラベアですが、昔ながらのおまじないにならって、乳歯が抜けたら自分で屋根上や家の植え込みに向かってテキトーに投げていました・・・。
(うーん、どこでそのやり方を習ったかは覚えていません)
それに対してカラベアの嫁さんは、20本全て大事に保管してありました!20本全て残っているというのは、かなりレアだと思います。大人の目が届かないときに乳歯が抜けてしまう場合も当然ありますので・・・。
最近では可愛いらしい乳歯入れもたくさん販売されています。この記事を読んでいる方にも、そのような乳歯入れに大事に保管されているという方もいらっしゃるかもしれませんね。
実はこの抜けた乳歯の取り扱いについては、世界各地で様々な風習や言い伝えがあります。今回は、そんな乳歯の風習やおまじないについてのお話をさせていただきます。
世界では抜けた乳歯をどうしているの?
先天的に歯がない場合などを覗いて、乳歯と永久歯の生えかわりというのは、人種や性別を問わずほとんど全ての人が経験するものです。そんな歯の生えかわりは大人になるための通過儀礼として、世界各国で様々な言い伝えやおまじないが信じられています。
乳歯が抜けたときどうするのか?そんな疑問に答えてくれる世界中64の地域の乳歯にまつわる風習を紹介してくれる素敵な絵本があります。その名も『はがぬけたらどうするの?-せかいのこどもたちのはなし』という絵本です。
『はがぬけたらどうするの?-せかいのこどもたちのはなし』
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それぞれの地域によって様々な習慣の違いがあったり、遠く離れた場所なのにおんなじ様なおまじないが行われていたりと、お国柄の違いも興味深く大人にも楽しめる絵本となっています。
かわいいイラストとともに世界地図も載っているので、地図を見ながら読み進めれば、お子さんの海外への関心を高めたり地図のお勉強にも活躍できそうです。
そんな絵本の中から世界各国の乳歯に関する風習やおまじないを紹介させていただきますね。
乳歯にまつわる風習 3つのパターン
抜けた乳歯をどうするか?
大きく分けて、3つのパターンが多いです。
①乳歯をどこかに投げる
②乳歯をどこかに埋める
③乳歯をご褒美と交換してもらう
それでは、それぞれのパターンをもう少し見ていきましょう。
①乳歯をどこかに投げる
こちらは、この記事の冒頭でも紹介したように日本でも昔から行われてきた馴染みのある方法ですね。カラベアが本などで見た範囲では、アジア系で多く行われる風習なのかなと感じました。
投げる場所は多種多様。屋根、川、畑、庭、お風呂、海、野原などが紹介されています。そして、そのとき丈夫な歯になるようにと願う掛け声も様々です。
ネズミ、スズメ、カラス、リス、ガゼルといった強くて丈夫な歯を連想する動物にお願いする場合もあれば、お日様や神様、聖ヨハネ様といった大自然や神聖なものにお願いする場合もあります。
②乳歯をどこかに埋める
お次は、乳歯を埋めてしまう場合です。これは畑、庭、地面、木の根元に埋めるといった感じです。こちらも植物や作物のように永久歯が立派に成長するようにという願いのこもったおまじないです。
両親が子どもの将来を願って、病院や大学、サッカー場などいつか子どもに活躍してほしいと思う夢や仕事にゆかりのある場所に埋めることもあります。
埋めるのと似たような方法として、ネズミの巣穴に乳歯を入れるといった方法や、秘密の場所に隠して1年後に無事に見つけられると願いが叶うという願掛けもあったりします。
③乳歯をご褒美と交換してもらう
最後に乳歯をご褒美と交換してもらう場合です。こちらは欧米で広く行われている風習です。枕の下や水を入れたコップの中に乳歯を入れて眠りにつくと、その間に乳歯がコインやお菓子、プレゼントと交換されているという風習です。
この風習“あーあれねー”とご存知だったという方は、なかなか欧米の文化に明るかったり、お子さんの乳歯や歯の健康について関心の高い方ではないでしょうか?さすがです!
乳歯を交換してくれるのはトゥースフェアリーという小人の妖精です。メジャーなトゥースフェアリーの他にも、地域によってネズミの妖精など動物や妖精の種類が変わっています。ご褒美と交換ということで、子どもにとってはクリスマスのような大人気のイベントです。
妖精たちはキレイな乳歯しか持っていってくれないので、子どもたちが歯磨きを頑張る動機づけにもなっています。妖精からのご褒美はどこかに隠されている場合もあり、朝になり子どもたちが目を覚ますと、ワクワク楽しい宝探し大会が始まります。
だいたい交換した後の乳歯は、キレイな木箱などに入れて大事に保管しているようです。
どの風習やおまじないも、子どもたちの幸せを願った素敵な風習です。子どもたち自身にどれが良いか選ばせるなら、やはりご褒美と交換が一番人気でしょうね。
上に紹介したパターン以外で抜けた乳歯の変わった扱い方法としては、お母さんが手作りでアクセサリーやペンダントにするケース、守り神である動物のエサに乳歯を混ぜて食べさせてしまうケースもあります。
中には、特に何もしないで捨ててしまうというサッパリとしたお国もあります。ちなみに日本で処分するなら、歯科医院で抜いてもらったあと廃棄してもらったり、燃えるゴミとして出してしまって大丈夫です。
ただ個人的には、抜けた乳歯をご家庭でどのように扱うにしても、お子さんたちの楽しい想い出として記憶に残る形で扱っていただきたいなーと思うカラベアなのでした。
終わりに
欧米の風習では、子どもたちが歯磨きを頑張る理由にもつながっていて、実利的な面が見えたりオーラルケアに対する関心の高さが垣間見えたりと、お国柄の違いが面白いですね。
乳歯と同じように子どもとの想い出の品として「へその緒」を大切に残す風習がありますが、これはアジアの一部と日本で行われる風習です。それに対してアメリカやフランスなどでは、そのまま捨てたり埋めてしまったりするようです。乳歯の扱いとは正反対ですね。
文化や習慣によって大切なものって、ずいぶん変わってくるものです。
ただそんな中でも、やはり子どもたちを大切に想う気持ちはどんな国や地域でも同じです。
そんな人たちのお役に微力ながらお役に立てるように、カラベアもお子さんのお口の健康と乳歯にまつわる情報をどんどん発信していきたいと思います!
今回のお話では、具体的にどの国にどんな風習があるのかという説明は控えめにさせていただきました。
絵本の中身はかわいいイラストつきで、世界各国の子どもたちが自分の地域の乳歯にまつわる風習を紹介してくれる形で進行していきます。ストーリーを追うというよりは説明を読んでいくタイプの絵本なので小学校中学年くらいが一番楽しめると思います。
低学年の頃から読めるようにしておいて、学年が上がるごとに何度か読み直して理解を深めるといった楽しみ方もオススメです。運がよければ図書館でも借りられるかもしれませんね。
これまでのお話を読んで世界地図も見ながらもっと詳しく知りたいなと思った方は、ぜひ絵本を手に取ってお子さんとご一緒に絵本を読んでみてください。あなた自身が興味をもってこの絵本を読んでいるということが、お子さんと一緒に楽しく学べる素敵な時間を作ってくれるはずです。
今回のお話はいかがだったでしょうか?また乳歯にまつわる面白いお話を、皆さんに紹介していきますね!最後まで読んでいただきありがとうございました。
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